好きな洋裁を仕事にしている藤野景子は、デザインやパターン、縫製までを1人で行う。昼夜問わず働いていたある日、突然、窓から朝顔の花が入ってきた。疲れすぎて、とうとう白昼夢まで見るようになったかと思った景子だが、そこには彼女しか見えない小さな小さな妖精がいた。X(旧Twitter)から始まった4ページの漫画が連載を経て書籍化した脇田茜さん(@ekawata_kiw)の「妖精のおきゃくさま」を紹介する。

今日のお客様は妖精だった！突然お花でワンピースを作ることに…

本作を描いたきっかけは、子どもの頃に読んだ絵本だったと話す作者。くまのキャラクターが「朝顔の花で帽子を仕立てる」という内容なのだが、記憶がおぼろげでタイトルも不明。いくら探しても見つからず、もう一度読みたくなりこの漫画を描いたと明かした。

こだわっているところや見てほしいポイントは、ビーズ刺繍やレース、テキスタイルの模様、植物だという。「すべて手書きでコツコツ描いてますので、画面の圧が凄いところもあってウッとなるかもしれませんが、頑張って読んでみて欲しいです」と作品の思いを語ってくれた。

妖精は景子にしか見えない。いつしかたくさんの妖精たちが「私にも服を作って欲しい！」と、集まってくる。妖精と人間の心を紡ぐファンタジー漫画だ。アトリエにやってきた妖精とのストーリーに「温かい」「優しい気持ちになれる」と、多くの読者を癒やしている。ぜひ他の作品も読んでほしい。

取材協力：脇田茜(@ekawata_kiw)