驚きのホラー展開に5.6万件を超える「いいね」と大きな反響コメントが寄せられているスズキダイチ(@chixida1106)さんの漫画「この話は作り話です　実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません」。今回、スズキダイチさんに制作のきっかけや見どころについて話を聞いた。

フェイク元のジャンルと大きく離れないように心がけた

Xに投稿される最近の漫画では、最初の投稿にインパクトのある印象的な1ページを載せて、それをサムネイルにする手法が流行しているそう。作者は、「この漫画もそれに則った次第です」と話す。また、「この漫画であれば『この話は作り話です』の注意書きの1ページが一番象徴的だと思いました」と語った。さらに、「最初の『この話は作り話です』は最後のものとは違うもので、作り話の部分に加工をして違和感を表現しています」と教えてくれた。

ホラーモキュメンタリーは、漫画だけでなく、ドキュメンタリー風のフィクションホラー作品全般を指す。特に話題になるのは、映画などの映像作品や小説などの文章作品だ。そこで作者は、「では、漫画だったらどう表するのか？」と考えたそうだ。

制作する際に注意した点は、「フェイク元のジャンルと大きく離れないように心がけています」と話す。さらに、「この作品では『最初に怖い話を聞きにいったレポ漫画であること』、『ジャンルはホラーであるということ』を明示しました」と教えてくれた。

結果的に、意図して制作したものが成功したかどうかについては、「意図はありましたが、前述の通り『モキュメンタリーを漫画ではどう表現するのか？』に挑戦した、実験的な要素の強い漫画だと私は思います」と語った。

どこからともなく現れる「私の話しました？」という女性の何がどう怖いのか？を言葉で説明すると意味が薄れてしまうので、ぜひ読んでその恐怖を体感してほしい。

取材協力：スズキダイチ(@chixida1106)