米不足に防災、アウトドアなど需要上昇中の「サトウのごはん」が長期保存とおいしさを両立できるワケ
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2024年の夏は、米の収穫不足によってスーパーやコンビニから米が消えるという現象が起きた。それに伴ってパックごはんの需要も高まり、米と同様に店頭では品薄状態になってしまっていた。
今やあたり前になっているパックごはんは保存食として各家庭で常備されるほか、時短のために日常的に食べる人やキャンプなどのアウトドアで活用する人も多くなってきている。そもそも、パックごはんは炊き上げた米をどのようにして長期保存できるように加工しているのか、その方法はあまり知られていないように思う。
そこで、パックごはんの草分けでもある「サトウのごはん」を販売するサトウ食品株式会社(以下、サトウ食品)経営企画部の浅川梨乃さんに、パックごはんは長期保存をどのように実現しているのか、近年の需要の高まりをどのようにとらえているのかなど、話を聞いた。
炊きたてごはんをいつでも食べられる釜炊き製法
ロングセラーのサトウのごはんが誕生したのは 1988 年のこと。先に発売していた「 サトウの切り餅」に続く商品の開発を検討していたのだという。当時は電子レンジが普及しつつある時代で、レトルト食品も多く出てきており、レトルトのごはんも販売されていたが、 あまりおいしくない」というのが世間一般の評価だったのだそう。そこでサトウ食品は、サトウの切り餅に用いていた 無菌化技術」を応用してパックごはん開発を決定した。