幼い頃から漫画を描くことが好きな藤やすふみ(@y_asufumi100)さんは、X(旧Twitter)や漫画投稿サイトにて「都市伝説に求める女」を投稿。主人公の紋野かごめが数々の都市伝説に遭遇していく短編漫画で、こっくりさんなどの有名な話だけでなく、マイナーな都市伝説も登場する。本作が誕生した経緯や裏話などについて、藤やすふみさんにインタビューした。

ホラーな都市伝説をユーモラスに描く？予想できない展開のストーリーが生まれた理由とは

作者である藤やすふみさんは都市伝説を信じているらしく、漫画を描くための調査中に「これって都市伝説だったの!?」と驚くことが多々あったという。「漫画を描きながら、嘘と真実の境目を勉強している身です」というほどのめり込んでいる都市伝説の世界観。好きだからこそ、理不尽な話が多いとも感じているという。

本作はそんな「理不尽な都市伝説に対抗できる主人公を置いてみよう」と思い立ったことから誕生したストーリーなのだと明かしてくれた。描かれる都市伝説自体は、自身の記憶や詳細がまとめられている本やサイトなどから情報を得ているそうで、「主人公の役割も、ただボコボコにして気持ちよくなるだけだと自己満足になってしまうので、都市伝説への愛やリスペクトをいかに貫けるかという形にしました」とこだわりについても教えてくれた。

本作を描く際に工夫をしたこととして「1つは都市伝説本体を『自分のオリジナルキャラクター』として安易に作らないようにしました。もう1つは、『マイナーな都市伝説にもスポットライトを！』という気持ちで話をチョイスしている点です」という2点を教えてくれた藤やすふみさん。「本作では有名じゃない・忘れられている都市伝説も取り扱い、ほかでは見られない一味違う漫画にしようと思いました」と最後には都市伝説へのリスペクト溢れる本作への思いを語ってくれた。

ホラー作品として扱われることの多いテーマ、都市伝説。しかし藤やすふみさんの作品はどれも展開の読めないユーモラスなストーリーばかり。短編でさくっと読みやすいので気になる人はぜひ一度読んでみてほしい。

取材協力：藤やすふみ(@y_asufumi100)