父親に見捨てられた過去→「好きな人に嫌われたくない」一心で努力家に…涙ぐましい努力を積み重ねるが、彼の本当の想いとは!?【作者に聞く】
-
父親からの期待に応えられず見捨てられた過去を持つ少女が、許嫁(いいなずけ)からの期待を裏切らないよう努力をし続ける姿を描いた長田雛形(@gatagatadosukoi)さんの漫画「彼は私に期待しすぎている」。pixivで公開され大きな反響を集めた本作について、今回作者の長田雛形さんに話を聞いた。
私の価値を決めるのは、他人ではなく私自身だったんだ…
父親の厳しい教育で育った一条桜子は、他人に失望される事にとてもプレッシャーを抱えていた。そんな中、許嫁の幸太郎は大好きな桜子に、数々の勝負を挑んでくる。桜子もまた幸太郎の事が大好きで、彼に失望されまいと涙ぐましい努力で勝負に勝ち続ける。そんなある日、とうとう桜子が倒れてしまう…。
本作を描いたきっかけについて、長田さんは「お嬢様とお坊ちゃまというキャラクターと許嫁という設定が、幼少の頃からとても好きだったので描きました」と話してくれた。
また、制作にあたっては「当時お世話になっていた編集者の方と賞を目指して描いた作品なのですが、その編集者の方に『人の心は簡単には動かない』と教わりました。キャラクターの心もそうなのですが、読者の方の心も物語に納得できないと簡単には動きません。ですので、主人公の過去などをしっかり描くことで『なぜ、今主人公が苦しいのか。伝わるように、わかってもらえるように』を意識して制作しました」と作品に対する思いを語ってくれた。
最後に、「この度は、私の漫画を読んで頂き、誠にありがとうございます。読んで頂けるだけでもうれしいのですが、そこから更にいろいろ思って頂けたり、感情を動かして頂けると、本当に描いてよかったなーと思います」と、読者へメッセージを寄せた。
人に好かれるために、自分を無価値と思われないために、涙ぐましい努力を続ける桜子。しかし結局は「自分の価値は自分で決めるもの」と気づく。自分の人生、自分がどう楽しく生きていくべきか、考えさせられ、晴れやかな気持ちにさせてくれる漫画である。
取材協力:長田雛形(@gatagatadosukoi)
- 記事一覧に戻る