コーヒーで旅する日本/九州編|入口がコーヒーじゃなくても。「Little O coffee&donut」なりのコーヒーの裾野の広げ方
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全国的に盛り上がりを見せるコーヒーシーン。飲食店という枠を超え、さまざまなライフスタイルやカルチャーと溶け合っている。なかでも九州・山口はトップクラスのロースターやバリスタが存在し、コーヒーカルチャーの進化が顕著だ。そんな九州・山口で注目のショップを紹介する当連載。店主や店長たちが気になる店へと数珠つなぎで回を重ねていく。
九州編の第108回は福岡県北九州市にある「Little O coffee&donut」。北九州モノレールの平和通駅の真下あたりの小さな雑居ビル前に、営業中だけちょこんと置かれた、ドーナツのイラストがかわいい看板。これが同店の唯一の目印となっており、地下の店舗へと続く扉が入口になっている。階段にはPeace Ave.と書かれているように、「Little O coffee&donut」はPeace Ave.というバーの昼〜夕方の時間帯を間借りしているコーヒーとドーナツの専門店だ。地下1階という隠れ家的な立地で間借り営業を始めた理由、コーヒーとドーナツの2つを柱に掲げた思いを聞いてみると、店主の小川さんのコーヒーに傾ける情熱が見えてきた。