【望郷太郎】「冷凍睡眠」から目覚めたら500年後の世界は壊滅… 妻と子を失った無力な主人公が故郷である日本を目指す話【担当編集に聞く】
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2024年、ウォーカープラスで読まれた人気記事のなかから「お正月に読みたい漫画」を紹介。
家族とともに冷凍睡眠装置(コールドスリープ)に入り500年もの間眠っていた男が、文明が崩壊した“ディストピア”で日本を目指す姿を描いた山田芳裕さんの漫画「望郷太郎」(「モーニング」にてブロック連載中)。コミックスの第10巻が発売されたことを記念して行った編集担当の井上威朗さんのインタビューを改めて掲載。ヒット作誕生の舞台裏について話を聞いた。
10巻は「“野性の暴力”を突き詰めるという本作のテーマの到達点が見られる」
――「望郷太郎」が生まれたきっかけを教えてください。
【井上威朗】「へうげもの」は、500年前に“日本人”なるものの起源を探求する作品でした。次の作品ではそのベクトルを反転させ、500年後に“日本人”はどうなっているのかを探ったらおもしろいのではないか。こうした発想から「望郷太郎」は生まれたと聞いています。