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ペットショップで売れ残っていた猫と、妻を亡くしたおじさまの1匹と1人の幸せストーリーに「泣ける!」の声【作者に聞く】

  • もうすぐ1歳になる成猫は、ペットショップでずっと売れ残っていた。もともとは32万円だったが、今では9万円まで値が下がっている。それでも「やだ、かわいくない」「もう、成猫じゃん」と見向きもされない。「どうせ、私にゃんて誰も欲しがらない」とあきらめていたら「この猫をください」とおじさんが言ってきて――?温かくて泣けると「次にくるマンガ大賞 2018」、「でらコミ!」大賞(2020年)、を受賞した、漫画家桜井海(@sakurai_umi_)さんの「おじさまと猫」を紹介するとともに見どころや制作に込めた想いを聞く。


    世の中は酷い事ばかりではなく、温かいものもあるはず


    【漫画】「おじさまと猫」を読む 画像提供:(C)Umi Sakurai/SQUARE ENIX


    「おじさまと猫」第1話02 画像提供:(C)Umi Sakurai/SQUARE ENIX


    「おじさまと猫」第1話03 画像提供:(C)Umi Sakurai/SQUARE ENIX


    作者の桜井海さんは、猫をテーマにした漫画を描こうと思ったきっかけについて「ペットショップで売れ残る動物たちを見ていると悲しくて、『飼い主さんが現れてほしいな』と思って描いたのが始まりでした」と話す。桜井さんは子どものころから猫を飼っていたそうで、とくに好きな猫が主人公になった。主人公のふくまるはブサカワで愛されている猫種、エキゾチックショートヘア。印象的なシーンは1話目の1コマ目のふて腐れたふくまるの顔だと言う。「昔はこんなあきらめた顔をしていたのに、今は幸せいっぱいな顔ばかりで」と込み上げてくるものがあるそうだ。

    ペットショップで売れ残っていた成猫。おじさまは、出会えたことが幸福だから「ふくまる」と名付ける。桜井さんは「世の中は酷いことや悲しいことで溢れかえっていますが、同時に温かいものもあるはずなんです。ちょっと目線を変えるだけで見えてくる優しさがあるので、そんな部分に気づけるようなお話を描けたらなと思っています」と本作を描くうえで、大事にしていることを教えてくれた。


    おじさまとふくまるの何気ない日々のなかにぬくもりと癒やしが詰め込まれている本作。「気づいたら泣いてた」「ほっこりしたり涙を流したりしながら、何度も読んでしまう」などの声が届く。「ふくまるとおじさまはこれからも未来に向かって歩んでいくので、見守っていただけたらうれしいです」と読者にメッセージを寄せる。琴線にふれること間違いなしの本作をぜひ読んでみてほしい。


    取材協力:桜井海(@sakurai_umi_)

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