コーヒーで旅する日本/関西編|職人気質の仕事で磨かれたコーヒーと、ドイツ・ウィーン伝統菓子の至福の取合せ。「BAHNHOF」
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全国的に盛り上がりを見せるコーヒーシーン。飲食店という枠を超え、さまざまなライフスタイルやカルチャーと溶け合っている。なかでも、エリアごとに独自の喫茶文化が根付く関西は、個性的なロースターやバリスタが新たなコーヒーカルチャーを生み出している。そんな関西で注目のショップを紹介する当連載。店主や店長たちが気になる店へと数珠つなぎで回を重ねていく。
関西編の第92回は、大阪市の「BAHNHOF」(バーンホーフ)。2003年の創業以来、大阪におけるスペシャルティコーヒー専門店の草分けとして、新たなコーヒーの醍醐味をいち早く発信してきた一軒だ。創業者の安部利昭さんは、東京の自家焙煎コーヒーの老舗、カフェ・バッハの田口護氏のコーヒー論と出会い、会社員から転身。真摯な仕事でコーヒーに向き合い、お客の好みに合わせた幅広い豆の提案で支持を広げてきた。また創業当初からスイーツとのペアリングに力を入れ、近年は本格的な菓子工房を新設。バラエティに富んだ本場のドイツ・ウィーン伝統菓子も人気を呼んでいる。職人気質の仕事から生まれる至福の取合せは、創業から20年、品質本位を貫くこの店の真摯な姿勢を体現している。