ウォーカープラス
  • 「アース渦巻香」や「ごきぶりホイホイ」、「アースノーマット」などのブランドを展開し、虫ケア用品(殺虫剤・防虫剤)で国内No.1シェアを誇るアース製薬株式会社(以下、アース製薬)。2025年8月26日に設立100周年を迎える同社は、2017年に「殺虫剤」から「虫ケア用品」へ呼称変更をした。既存の消費者を大切にしつつ、新たなブランド展開に挑戦している。


    2025年8月26日に設立100周年を迎えるアース製薬。これまでにどのようなマーケティング戦略を展開してきたのだろうか?


    今回は周年を記念し、アース製薬 新価値創造本部 ブランドイノベーション部 部長の佐藤淳さんに、虫ケア用品のマーケティング戦略の裏側について話を聞いた。


    アース製薬100周年!しかし、売り上げが縮小傾向に?


    1925年に兵庫県赤穂市で設立されたアース製薬(旧・木村製薬所)は、1929年に家庭用殺虫剤「アース」を発売。それを皮切りに、「アース渦巻香」や「ごきぶりホイホイ」、「アースノーマット」など、現在も販売されているブランドの展開を始め、今にいたっている。


    「例えば、1960年代までは『蚊とり線香』が主流の蚊とりでしたが、その後、1963年に『蚊とりマット』が登場しました。しかし、『蚊とり線香』は、使用の度に火をつけなければならず、燃焼時間も短く、煙によるヤニの問題などがありました。『蚊取りマット』についてですが、使用時間は多少延びたものの、毎日取り替える必要があり、薬剤が安定して拡散しないため、効果に難がありました」


  • 続きを読む