昨今、SNSでは20代の女性を中心に「漢方薬を飲んだら痩せた」「ダイエット漢方が効いた」といった投稿が多く見られる。参考にして購入する人や安易な使用を危険視する声など、反応はさまざまだ。
注目が集まっているとはいえ、「そもそも漢方薬自体飲んだことがない」という人も多いはず。効能や購入方法、かかる費用など、その実態が気になっている人もいるのではないだろうか。
今回は、オンライン漢方「YOJO」の薬剤師マネージャー・小島美香さんに、漢方薬の基本的な情報や「漢方薬を飲めば痩せる」という噂について話を聞いた。さらに、筆者が1カ月間「YOJO」を利用し、その様子をレポートする。
漢方薬はいわゆる“薬”とどう違う?
まず、「薬」は大きく「西洋薬」と「漢方薬」の2つに分けられる。それぞれのアプローチは異なり、西洋薬は発熱や咳といった明確な症状を抑える対症療法、漢方薬は体内のバランスを整えることで健康を維持するサポートを行うのが一般的だ。
「生理を例に挙げると、西洋薬に含まれる痛み止めの薬を服用することでそのときの痛みは和らぎますが、生理痛が強い体質そのものは変わりません。一方、漢方薬は時間をかけて体内のバランスを整え、生理痛が起こりにくい健康な状態へと導くサポートをする。つまり、身体の内側から体質を改善していくようなイメージですね」