環境の変化により昨今減少傾向にあるといわれるニホンミツバチ。地域によっては絶滅の恐れが高いともいわれている。そのニホンミツバチを養蜂し、自然環境を守ることにつなげようと愛知県稲沢市で活動する「マミリカズ」の佐々木雅弘さんに話を伺った。
佐々木さんがニホンミツバチの養蜂に取り組み始めたのは、2017年にあるテレビ番組を見たことがきっかけだ。「都会のビルの屋上でも養蜂ができることを知って、最初は好奇心から見よう見まねで始めてみました」。
最初は1群だけから養蜂をスタート。1群とはいえ、その数は8000〜1万匹にも及ぶ。最初は失敗の連続だったと佐々木さん。「ミツバチが病気になって死んでしまったり、うまく育ってくれなかったり。途中でスズメバチが襲ってきたこともありました」。スズメバチは、ニホンミツバチにとっては天敵。ニホンミツバチ自身はもちろん、巣にいる幼虫やサナギまで食べ、蜜も自分たちの巣箱へ持ち帰ってしまう。「ニホンミツバチは自分たちでスズメバチから身を守る術を持っていますが、それでも全滅してしまうこともあります。どうしたらいいか自分で調べたり、ニホンミツバチを養蜂している方に聞いたりして、スズメバチが巣箱に入らないような対策をしました」と佐々木さんは振り返る。