地上にとどまっている幽霊に「憑りつき先」を紹介する怪しい不動産屋を描いた、わりばし(@waribasi1111)さんの『あだしの不動産』を紹介するとともにインタビューをした。
成仏できなかった「なりたて」の幽霊に憑りつきやすい住処を紹介する不動産屋
この世に留まりたいという思いがあると、幽霊として現世に居ついてしまう。亡くなってすぐ不動産屋の化野(あだしの)の前に現れた幽霊。「なりたて」の幽霊は、現世の定着度が非常に脆弱のため、幽霊が快適に過ごせる物件を仲介している。幽霊に好条件な物件は、薄暗く湿気が多い部屋。周辺環境も大事。窓を開けると道を挟んだ霊園を一望できるアパートは、かなりの好物件だった。
しかし、まだなりたての幽霊は、現世の住まいが忘れられない。自分にぴったりの物件探しをしていると、子連れの親子に興味がわいた。そこは普通の幽霊はあまり心地よくない、きれいで清潔を保つ家。しかし、幽霊はとても居心地がよかった。ここに憑りつくことを決めた幽霊。化野は「どうなるかね」と、様子を見ることにした。