子どものころから漫画が好きで、ユーモア溢れる作品を描く漫画家の宮野シンイチさん(@Chameleon_0219)。X(旧Twitter)で公開する「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれ、多くの反響を呼んでいる。今回は、過去にウォーカープラスで紹介した同作の49話から50話までを紹介するとともに、作者に夜逃げを選択した依頼者の心境について話を聞いた。
「私、老けたなあ」…鏡を見て泣き出した女性の悲しい過去
夫と義母から実家への帰省を許されず、50年間一度も海を見ていない朝倉ミツコさん。妹はそんなミツコさんを心配し、ときどき様子を見に来ていた。
ミツコさんは15歳で母を亡くし、悲しみに暮れていたころ、家の前の浜辺で何時間も海を眺めていたことを忘れられずにいた。
夜逃げの途中、ミツコさんは「夜逃げを中断したい」と言い出した。その言葉を聞いた夜逃げ屋の社長は、「旦那と義母から普段なんて呼ばれている?」と質問する。ミツコさんの頭の中には、「お前は家から出るな」「お前はウチの嫁失格じゃ」といった夫や義母から言われた言葉が次々と蘇った。