ウォーカープラス
  • 仕事が遅くなったアヤは、夫が帰宅するまでに夕飯が作れなかった。夫は「事務でしょ?」と失笑し、「仕事が遅いんじゃない?」と言う。争いごとが嫌いでいつもニコニコしている主人公のアヤは、「ごめんね、力不足で…」と小さく笑う。静かな仕返しは、翌日の体調不良。これは一体?『まどか26歳、研修医やってます!』や『こころのナース夜野さん』、『私だけ年を取っているみたいだ。ヤングケアラーの再生日記』などを描く、漫画家・水谷緑(@mizutanimidori)さんの新作『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』は静かに怖い、現実にも目にする出来事が描かれている。


    ため息や無言で「嫌だったかな?」と相手に思わせる心理攻撃を繰り返す。これを「受動的攻撃」という


    『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_022 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房


    『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_023 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房


    『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』_024 画像提供:(Ⅽ)水谷緑/竹書房


    本作は、日常的に誰しもやっている「受動的攻撃」について描かれている。主人公のアヤは、争いごとが嫌いでいつもニコニコしている穏やかな性格。思ったことは主張せず、常に受け身。ただ気に入らないことがあると、ため息や無言、体調不良を起こす。「漫画にも描いてますが、『受動的攻撃』とはアメリカで生まれた概念で、日本ではまだあまり知られてないかと思います。本もあまりありません。日本人は受動的攻撃をする人が多いと聞きました」と話すのは、作者の水谷緑さんだ。


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