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M-1王者・野田クリスタルさんが語る、お笑いと筋肉の生存戦略


「M-1グランプリ2020」優勝後も、自作ゲーム「野田ゲー」の開発や、パーソナルジム「クリスタルジム」の運営など、お笑いの枠を超えて多角的な活躍を見せるマヂカルラブリー・野田クリスタルさん。彼の活躍は、多くの若手芸人にとって新しい稼ぎ方や生き方の可能性を示している。


なぜ彼は「筋肉」に活路を見出したのか。クリスタルジムに込めた思い、そして変化し続けるお笑い界で生き抜くための哲学とは。野田さんのビジネス観と芸人論に迫った。


「今日は筋トレしたから大丈夫」心の平穏を保ってくれた筋肉



――M-1優勝後、ゲーム開発やジム経営など、新しい芸人の生き方を示しているように感じます。そもそも、なぜ「笑いに筋肉が必要だ」と考えるようになったのでしょうか?


【野田クリスタル】意外に思われるかもしれませんが、僕は筋トレみたいな地道なことが異常に性に合っていたんです。仕事がない芸人って、日々すごく不安になるんですよ。その中で僕の心の平穏を保ってくれたのが、間違いなく筋トレでした。


「ああ、今日は筋トレしたからもう大丈夫」「何もしなかったけど、筋トレだけはしたから頑張ったんだ」って。そう思うことで、仕事が月1本の売れてない時代を過ごすことができた。お金になるどころか出費にしかなっていなかったですけど、自分を鍛えるという行為が、心の支えになっていたのは間違いないですね。


――よく「筋肉は裏切らない」と言いますが、やはり実感としてありましたか?


【野田クリスタル】そうですね。お笑いは努力が結果に繋がるとは全く限らない世界。それに比べて、トレーニングはやればやっただけ結果がわかりやすく返ってくる。正直、なんてイージーな競技なんだ、楽でわかりやすいなって思いました。生まれ変わったら、ずっとこれをやっていたいと思えるくらい夢中になりました。


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