言わずとしれたラーメンの超名店「一風堂」が来る2025年10月16日(木)、大きな節目となる“40周年創業の日”を迎える。
現在グループで国内166店(2025年6月末時点)、海外140店(2025年3月末時点)以上を展開し、全世界で1日約6万以上の人が味わっている「一風堂」系列のラーメン。1985年に開業した11坪18席の小さな店の第一歩から、一大グローバルブランドへと育て上げたラーメン界の巨匠・河原成美氏は、40周年へのカウントダウンの始まっている今何を思うのか。すべての原点の地である「一風堂 大名本店」(福岡市・大名)にて大いに語ってもらった。

Profile/河原成美(かわはらしげみ)
1952年生まれ、福岡出身。1979年、レストランバー「AFTER THE RAIN」(福岡市・今泉で現在も営業)から飲食の道へ。1985年、「女性1人でも入りやすいラーメン店」の象徴ともなった「博多一風堂」を開店。

まず「一風堂」40年の功績をかいつまんで紹介しておく。河原氏は90年代「TVチャンピオンラーメン職人選手権」(テレビ東京)で前人未到の三連覇を達成。1996年に発売した「白丸元味」「赤丸新味」は河原氏の革新的なラーメンの設計思想が息づき、今では当たり前となったラーメンを“色”で分けた走り的存在でもある。さらに2008年、海外1号店ニューヨークを起点に始まった“啜る喜びを伝える”「ZUZUTTO(ズズット)」プロジェクトは世界各地へと派生。経済産業省クールジャパン戦略を通じた世界的なイベント出店のほか、米映画会社「MARVEL」、欧州の自動車メーカーともコラボレーションするなど、ラーメンの枠をも超えた活躍は枚挙にいとまがない。いわば「先陣を切り世界に飛び込み、日本のラーメンはかっこいい」を伝えてきた業界のリーダー。それが河原成美氏なのである。