部下に対して「は?頭悪い」と言い放ち、相手がノックアウトするまで言い負かしてしまう上司。しかし、それが「パワハラ」と指摘されれば、対応を見直す必要がある。今回は、そんなパワーハラスメントをテーマにした水谷緑さん(@mizutanimidori)の『こころのナース夜野さん』第5巻から、「パワハラの背景」を一部抜粋してお届けする。
「怒り」の裏に隠された、上司の葛藤
出版社で編集長を務める飛鳥は、些細なことで部下を打ち負かすほどキレやすくなっていた。深夜2時まで熟考して出した結論を、部下に「もう一度再検討して欲しい」と言われると激しい怒りを覚える。言葉の暴力に部下は安易に引き下がったが、飛鳥は「は?だからもっと検討しろって言ってるだろ…頭悪い」と、余計な一言まで口にしてしまった。
上司から呼び出され、社員からのパワハラ苦情で注意を受けた飛鳥。ショックを受けつつも、怒りを抑える方法を求め精神科を訪れる。怒りが湧き上がるとコントロールできず、相手を打ち負かしたくなってしまうという。