長崎県長崎市の長崎歴史文化博物館で、開館20周年記念事業として行われている「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」は2025年12月7日(日)までの開催。日本の工芸とポケモンの魅力が詰まったこのイベントも残すところあとわずかとなった。この記事では、「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」の魅力を、担当者へのインタビューを交えて紹介する。

「ポケモン×工芸展ー美とわざの大発見ー」とは?
幅広い世代に愛されているポケモンを、日本の工芸が持つ深い美意識と表現の豊かさ、そして精巧な技術で表現すると、どのような化学反応が起こり、新たな価値が生まれるのか?そんな問いに答えるべく、人間国宝から若手まで20人の作家が、それぞれの視点と技法を駆使し、本気で挑んで作り上げたポケモンの姿を見ることができる展覧会。2023年3月の石川県金沢市の国立工芸館での開催を皮切りに国内外を巡回しており、今回の巡回展で、九州唯一の開催地に選ばれたのが長崎歴史文化博物館である。

3つの展示テーマ
今回の展覧会は「1.すがた~迫る!~」「2.ものがたり~浸る!~」「3.くらし~愛でる!~」の3章で構成されていて、それぞれのテーマに合わせた約90点の作品が展示されている。
第1章「すがた~迫る!~」

各作家が日ごろから向き合ってきた金属、土、木などの素材研究と、長年の鍛錬による優れた技術を投入。ポケモンのフォルムや皮膚、毛並み、しぐさや表情にいたるまで、その成果が抽出されている。