ウォーカープラス

整形をさせたうえに進路にまで口出ししてくる母 (C)グラハム子/KADOKAWA


親であれば誰しも、我が子の成長に期待を寄せるものだ。しかし、その想いが暴走し、子どもの人生すべてを塗りつぶしてしまったとしたら——。「あなたのため」という言葉を隠れ蓑に、容姿や進学先、果ては感情の動きまでをも支配しようとする母親。そのコントロール下で翻弄され、摂食障害の淵へと追いやられていく娘。


自伝的エッセイ漫画『親に整形させられた私が母になる エリカの場合』は、作者であるグラハム子さんの実体験をベースに、過干渉がいかに子どもの人格を歪めるかを克明に描き出した衝撃作だ。


『親に整形させられた私が母になる エリカの場合』1 (C)グラハム子/KADOKAWA『親に整形させられた私が母になる エリカの場合』2 (C)グラハム子/KADOKAWA『親に整形させられた私が母になる エリカの場合』3 (C)グラハム子/KADOKAWA


「理想の娘」という役割を演じさせられた日々


創作の原点は、出産後に自宅で楽しめる趣味として手を付けた育児漫画にあった。描き続けるうちに、漫画こそが長年胸につかえていた“正体不明のモヤモヤ”を言語化する最適なツールだと気づく。そうして、母とのいびつな関係性を作品として昇華させる作業が始まった。


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