ウォーカープラス
  • 三ノ輪ブン子(@minowabunko)


    『貧女ハウスへようこそ』(小学館)や『実録怪談 本当にあった怪奇村/新犬鳴トンネル』(竹書房)など、ホラーや不条理劇の名手として知られる漫画家・三ノ輪ブン子さん。読者の予想を裏切る展開を得意とする三ノ輪さんが今回新たに挑んだテーマは、なんと“いじめ”だ。


    タイトルは「メッ子とラレッ子」。市場に溢れる単純な「仕返し」物語とは一線を画し、復讐という安易なカタルシスに逃げない意欲作となっている。


    三ノ輪ブン子(@minowabunko)三ノ輪ブン子(@minowabunko)三ノ輪ブン子(@minowabunko)


    加害の自覚なき“再会”が、新たな地獄の扉を開く


    物語の軸となるのは、中学時代に深い因縁を持った2人の少女、綿貫すみれと四方山瑞樹だ。当時、瑞樹を中心としたグループから標的にされていたすみれ。しかし、それは直接的な暴言や暴力を伴わない陰湿なもので、加害者側には「いじめている」という認識すら欠落していた。だが、受けた心の傷は深く、追い詰められたすみれはある日、電車のホームから身を投げようとする。


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