
お盆の時期、実家に帰省していた主人公。しかし急な仕事が入り、慌ただしく実家をあとにすることになる。 「今から?送り火、今夜よ」「こういうのちゃんとしないとじいちゃん怒るよー」 母親の制止を振り切って車を出した主人公だったが、帰りの道中で背筋が凍る体験をする。なんと、助手席に亡くなったはずの祖父が鎮座し、恨めしげな視線で孫の顔を至近距離から凝視していたのだ。



カーナビを乗っ取る「高性能じいちゃん」の霊
本物の幽霊が現れたことに度肝を抜かれる主人公。「悪かったよ」「来年はちゃんと送り火するから」と必死に謝罪するが、祖父の霊は許さない。それどころか、霊力でカーナビを勝手に操作し、目的地を「実家」に変更するという強硬手段に出る。 無口で不器用だった祖父は、単に送り火をサボったことに怒っているのか。それとも、強引に引き返させてまで、孫に伝えたい何かがあったのか。 本作『祖父の教え』は、ホラーな展開から一転、予想外のラストに「泣ける」「じいちゃんカッコよすぎ」と反響を呼んでいるショート漫画だ。