
これはギャグ漫画である。しかも、かなり振り切ったタイプのギャグ漫画であることを最初に断っておきたい。今回紹介する「俺in布団」は、ブラック企業で働く“限界社畜”が主人公だ。残業、徹夜、帰れない日々。心も体も削られ続けた結果、彼はついに壊れる。そして導き出した答えが、「布団を◯◯して出勤する」という誰も予想しなかった行動だった。
布団は防寒具であり、最後の精神安定装置である、でもそれアリ?



なんと主人公は、いつでもどこでも眠れるよう布団を身にまとい、会社へ向かうのだ。見た目は完全に異常だが、本人は至って真剣だ。布団の中こそが、唯一心を守れる場所なのだから。
このぶっ飛んだ発想の裏には、作者・杏乃さん(@sakana32929)自身の実体験があるという。会社員時代、仕事に行くのが憂鬱すぎて布団から出られなかった記憶。さらに漫画家になってからも、週刊連載で締切に追われ、生活のすべてが限界を迎えた時期があった。極限状態の中で、机と布団をトイレ横の部屋に移動し、ほぼ動かずに生活していた杏乃さんは思った。「いっそ布団を着られたら、もっと時短なのでは?」――この一言が、そのまま漫画になったのである。