大阪の食文化と人間ドラマを描いた漫画『ナニワめし暮らし』の作者であるはたのさとし(@hatanosatoshi)さん。たちのぼる湯気や香りを感じるような、緻密な描写が特徴だ。
漫画『味わいの京』は京都を舞台に、新人編集者である小園ひよりの目を通してグルメや文化、そして彼女の成長を描く作品。
今回は、行列ができる人気店「ミスター・ギョーザ」について。ビールと共に味わう焼き餃子が、仕事の疲れを吹き飛ばしてくれる。





焼き餃子という、完成された小宇宙






仕事でほめられたり、大きなミスで落ち込んだり、なかなか感情の忙しいひより。そんな彼女を元気づけたのは「ミスター・ギョーザ」の焼き餃子。東寺の近くにあるその店は行列店としても知られる。何が人々を引き付け、ひよりの心を癒やしたのだろうか。
その最大の魅力は、一つの個体の中に「相反する食感」が完璧な調和で共存している点。「焼き面」は美しい黄金色に仕上げられ、絶妙なクリスピー感が心地よい。一方で、蒸し焼きにされた上面はどこまでもモチモチした歯応え。ひと口ごとに味わう「カリッ」と「モチッ」の食感は、絶妙な対比だ。