ウォーカープラス

1937年に、イノベーションとエンジニアリングの象徴としてエドウィン・ランド博士によって創業されたインスタントフォトグラフィーブランドのポラロイド。生産終了という二度の転換期を経て、2026年現在、“待望の復活”を遂げている。そこで今回は、同社CEOのDan Dossa(ダン・ドッサ)さんにインタビュー。この再生の背景について、また、デジタル時代におけるアナログ価値について、そして進化した新製品などについて詳しく話を聞いた。


ポラロイド社CEOのDan Dossaさんにインタビュー


――まずは、デジタル全盛のこの時代に、御社があえて“物理的な写真がその場で出てくる”という体験に注力されている理由を教えてください。テクノロジーが進化し続ける中でも、この体験は“決して古びない価値”であると確信しているのでしょうか。


【Dan Dossaさん】自分としては、ポラロイドのアナログ体験というのは“マジック”だと思っていて。カメラマンが暗幕の中でシャッターを切って…というような行為が、この1つのマシーンの中で全部完結するというところは、やっぱりすごくおもしろいところ、価値のあるところだと感じています。


“ポラロイドのおもしろいところ”について語るDan Dossaさん


――スマートフォンは“即座に確認・加工”できますが、ポラロイドは“像が浮かび上がるまで待つ”必要があります。この不便さの中に、なにがあるとお考えですか?


【Dan Dossaさん】たとえばスマホでは、10秒間で100枚の写真が撮れる…というようなデジタルな時代ですが、そんな中でも、やっぱりこの“像が浮かび上がるまで待つ”という時間はすごく大事な時間で貴重なものだという風に思っています。デジタル時代の中でも、「デジタルとアナログのバランスが取れるような商品を届けたい」というのが当社のポリシーなんです。そういう意味では、この“待つ時間”というのも、バランスを取るのにすごく重要な要素だと感じています。


デジタルを敵視しているアンチデジタルというわけではないんですよ。我々は、デジタルがあるからこそ、ポラロイド自体もすごく進化していると感じているんです。ただ、デジタル化が進んでいく中での“アナログのひと時”みたいなものを提案できるのではないかと。また、日本という国においては、「待てば待つほどいいものがある」とか、「いいものができる」というような、そんな精神性があると感じているので、我々の商品との親和性はすごく高いのではないかな?と感じています。


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