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2026年3月18日、栃木県庁の特別会議室。烏山和紙で作られた真新しい協定書に署名がなされると、少しの緊張感が漂っていた部屋の空気はふっと和らいだ。


協定締結式に臨んだ、栃木県知事の福田富一さん(左)と、ホンダモビリティランド株式会社・代表取締役社長の斎藤毅さん(右) 【撮影=藤巻祐介】


この日、栃木県知事の福田富一さんとホンダモビリティランド株式会社・代表取締役社長の斎藤毅さんが出席し、スポーツや観光の振興、子どもの教育、防災・災害対策など5つの分野にわたる包括連携協定を結んだ。1997年の「モビリティリゾートもてぎ」の開業(※「ツインリンクもてぎ」として開業、2022年に開場25周年を機に「モビリティリゾートもてぎ」に改称)以来、茂木町の里山に根を下ろし、モータースポーツの聖地として、また豊かな自然を育む場として歩んできた彼ら。最先端のモビリティと深い森が共存する場で重ねられてきた経験やアイデアは、これからどのように地域を豊かにしていくのだろうか。当日の様子を振り返りながら、両者が思い描く未来の姿をお伝えする。


和やかな歓談に滲む、確かな信頼と未来への決意


今回、協定書に用いられた「烏山(からすやま)和紙」は、およそ1200年の歴史を持つ栃木県那須烏山市の伝統工芸品だ。良質な楮(こうぞ)を原料とした手漉きの和紙は、厚手で破れにくく、なんとも温かみのある風合いを持っている。


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