
夜、一人きりの部屋でふと背後に視線を感じる――そんな経験に覚えはないだろうか。鳩ヶ森(@hatogamori)さんのホラー漫画「周波数」は、そうした“ささやかな恐怖”を静かに増幅させる作品である。古いラジカセから流れるノイズ、その隙間に紛れ込む正体不明の声。気づいたときには、日常の輪郭がわずかに歪み始めている。
背中に貼りつく気配と子どもの記憶



本作のテーマについて、鳩ヶ森さんはこう語る。「今回のテーマは『子供が夜の暗い自室で背中に感じる薄ら寒さ』です。皆さん覚えがあると思うのですが、自室で一人でいるときやお風呂に入っているときなど、自分の後ろに感じる何者かの気配ってあったりしますよね。」
誰もいないはずなのに、確かに“いる”。その確信だけが先に立ち、理由は後からついてくる。子どものころに抱いたあの感覚を、思い出した瞬間から逃げ場はなくなる。