
DVや虐待などの深刻な被害に遭う依頼者を救い出す「夜逃げ屋」の実態を、実話に基づいて描き出す宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。
今回紹介する第17話の依頼者は、中卒でアルバイトをしながら、働かない母親を養う30歳の井上ヨシコさんだ。幼少期から母親によって特定の宗教活動を強制され、規則を破れば「鞭打ち」などの虐待を受ける日々を送ってきた。給料のほとんどは生活費として消え、自身の人生を搾取され続けてきた井上さんは、「心の底から恨んでいます」と震える声で語る。これまでDV事案を中心に扱ってきた宮野さんにとって、宗教二世という特殊な背景を持つ依頼は想定外の事態だった。
「心の傷は簡単には消えない」。夜逃げ屋スタッフ兼カウンセラー、ジョーが果たす重要な役割



事態を前に困惑する宮野さんの前に現れたのは、夜逃げ屋のスタッフでありながら、本業はカウンセラーだというジョーさんだった。依頼者の中には、住居を変えて物理的に逃げ切った後も、長年負わされた心の傷が癒えず、苦しみ続ける人が少なくない。そんな依頼者の精神的なケアを担うのが、ジョーさんのような専門家の役割だ。