
「黄昏」と名乗る青年には、“呪い”を封じる異能があった。ある日、彼のもとへ届いたのは、呪われた館の主人からの依頼。逆恨みや妬みが渦巻く屋敷で、一体何が起きているのか――。今回は、夏野ばな菜(@NatsunoBanana)さんによるホラー作品『タソガレ草子』を紹介するとともに、作品制作について話を聞いた。
“嫌な感じ”がする箱を開けた妻



物語の舞台となる館には、5日前に“ある箱”が届いていた。館の主人の妻は、その箱を見るなり「嫌な感じがします」と異変を察知する。そして「私が開けますから、あなたは離れていて」と夫をかばい、自ら箱を開封。結果、彼女が身代わりとなって呪いを受けてしまう。
静かな館に漂う不穏な空気。誰かの悪意がじわじわと染み込んだような描写に、読者も背筋が冷たくなる。
呪いを“返す”異能の青年
話を聞いた黄昏は、「人を呪うなら、もちろん自分の墓穴も準備済みだよな」と低くつぶやく。そして彼は、呪いを封印するだけではなく、“返す”ための行動へ出る。