「実家を解体せずに放置している」「相続したけれど遠方で手つかず」――。そんな放置空き家が全国で深刻な社会問題となっている。日本の空き家数は2023年に過去最多の900万戸を突破し、住宅の「7軒に1軒」が空き家という状況だ。2043年には「4軒に1軒」にまで膨れ上がると予測されている。
「人の気配がない」空き家が、クマや害獣の絶好の住処に
なかでも危険なのが、管理されないまま放置された「放置空き家」だ。人が住まなくなった家は急速に劣化し、草木が生い茂ることで害獣や害虫の隠れ家と化す。
特に近年、地方で深刻化しているのが「空き家への害獣の出没・侵入」だ。「風雨を凌げて人の気配がない」放置空き家は、野生のくまやイノシシにとって絶好の住処となる。実際に空き家に棲みついたハクビシンやクマが近隣住民を脅かし、人体被害や地域社会への大きな危険に発展するケースが相次いでいる。