東京駅の目の前に開業した「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス)」。東京建物株式会社・小澤社長の口から語られた「完成までに約25年かかった」という言葉に驚きつつ、実際に足を運んで館内を歩き、食事をしてみた。そこに広がっていたのは、周辺の景観に調和する重厚感とゆったりとした開放感だ。
単に美しい空間というだけではない。東京創業の店舗を中心に集め、各店が個性を発揮できる自由な設計で、開発前の活気を再現している点に、この開発ならではのおもしろさが見えてくる。
歴史ある名店も出店
館内の商業空間やアート展示には、本物志向がブレずに貫かれている。
実際、中で食事をしてみたら、どの料理もおいしかった。路面の本店だと少し敷居が高くて足を踏み入れにくい名店も、このビルに入ることで立ち寄りやすくなり、新たな魅力に触れるきっかけになっている。創業170年を超える割烹「割烹 嶋村」をはじめ、八重洲に強い思いを持ち、長年歴史を重ねてきた人々が店を構えているからこそ、料理にも空間にも揺るぎない説得力が宿っている。