JR・りんかい線の新木場駅から歩いて13分ほど。木々の緑が広がる夢の島公園のなかに、丸みを帯びた3つのガラスドームが姿を現す。ガラスの扉をくぐると空気が一変。ふわりと暖かな空気に包まれ、みずみずしい葉の香りが迎えてくれた。天候や季節に左右されず、気軽に熱帯の森へ迷い込んだ気分を味わえる夢の島熱帯植物館。入館料もお手頃で、ふらりと出かける散歩やデートにぴったりのスポットだ。今回は、広報・企画担当の関達也さんに案内してもらいながら、ぐるっと1周してきた。
ゴミを燃やした熱で年中ぽかぽか。清掃工場の余熱で育つ800種の植物
夢の島熱帯植物館がオープンしたのは1988年。かつて埋立地だった場所が緑豊かな公園へと整備され、その一角に誕生した。とりわけユニークなのが、すぐ隣にある新江東清掃工場から届く、ゴミ焼却の余熱を温室のエネルギーに活用している点だ。パイプラインで運ばれてくる125度の高温水を熱源にして、大温室の室温はおよそ25度前後に保たれている。
「この黒い太い筒が熱交換器で、温風を送るための管なんです。設定温度は25度にしていますが、お天気に左右されるところもあるので、日々の温度管理はかなり気を配っていますね」
足元の配管を指差しながら教えてくれた。かつて街中のゴミが集まっていた埋立地で、今はゴミを燃やした熱をエネルギーにして、800種類を超える植物たちが元気に葉を広げる。普段は何気なく捨てているゴミが、巡り巡ってここの植物たちを支えていると思うと、温室の足元を走る太い配管を見る目も少し変わりそうだ。
探検気分で滝の裏をくぐる、みずみずしい水辺へ
「大温室は3つのドームが連なっていますが、空間としてはひとつながりで、エリアごとにコーナー分けをしています」と関さん。